【失敗しない純米酒の選び方】価格の目安を知ろう

酒蔵

純米酒は、一升(1,800ml)1,000円以下の安いものから、一升1万円以上もする高価なものまで売られています。では、何円くらいのものを買ったら満足できる味に出逢えるのでしょうか。

ここでは、美味しい純米酒の価格について解説します。

美味しい純米酒に出逢える価格の目安

純米酒は、一升瓶(1,800ml)なら3,000円前後、四合瓶(720ml)なら1,500円前後のものを選びましょう。

<美味しい純米酒に出逢える価格の目安>
・一升瓶:3,000円前後(2,000~4,000円)
・四合瓶:1,500円前後(1,200~2,000円)

それ以上高価なものでも美味しい純米酒はたくさんありますが、この価格帯なら十分に満足できる純米酒に出逢えます。

私が普段飲んでいる『吉田蔵(よしだくら)』[石川県]の価格は一升税込2,530円(2020年10月現在)です。

石川県産米の五百万石と白山百年水を使って造られた純米酒で、米の旨さがしっかり出ていてキレもよく、肉・魚・野菜どんな料理にも合います。

最高級の純米大吟醸酒であっても3,000円前後でとても美味しいものがあります。

『雨後晴水(うごせいすい) 蒼風(そうふう)』[広島県]の価格は一升税込3,245円(2020年6月現在)です。

フレッシュ感がある生酒で、フルーティーな香りと上品な甘味が極上の純米大吟醸酒です。

純米酒のコスト

純米酒は、普通酒に比べて製造コストがかかります。

原材料のコスト

米と米こうじ、水だけで造られている純米酒は、安価な添加物を加えて製造コストを抑えることができません。使用する米も一定基準以上の品質でなければならないので、普通酒で使われている米よりも高価です。

酒蔵のコスト

純米酒のような繊細なお酒を造っている酒蔵では、高い技術をもった杜氏(とうじ:日本酒を造る職人)がいます。優秀な杜氏になるためには長期間の経験が必要なので、よいお酒を造る人件費は削れません。

酒蔵

日本酒を造る酒蔵では広い敷地が必要です。敷地内には、大きな釜や貯蔵庫、高度な温度管理や雑菌を繁殖させないような設備も必要です。

輸送のコスト

一升瓶は割れやすく重量もあるので、輸送コストがかかります。要冷蔵の純米酒であれば、さらに輸送コストがかかります。

販売店のコスト

純米酒を売っているお店のコストも見逃せません。純米酒は大型の冷蔵庫に入れて売っているので、設備費・維持費がかかります。

まとめ

純米酒を造っている酒蔵は、できるだけ安価で味の良いものを造るために日々努力をしています。なぜならば、多くの人に純米酒を飲んでもらいたいという願いがあるからです。

しかし、コストがかかる美味しい純米酒は、一升2,000円未満では造ることができません。満足できる純米酒を飲むのであれば、一升2,000円以上のものを選ぶようにしましょう。

逆に、純米酒は高ければ高いほど美味しいのかというと、経験上そのようなことはありません。プレミアがついて価格が高騰しているものや、化粧箱や宣伝の費用が加算されているもの、なかには味に関係がない金粉が入っているようなものもあるからです。

また、高価な純米酒でも保存状態が悪いものは味が落ちているので、価格よりも保存状態の方を気にした方がいいこともあります。

美味しい純米酒を選ぶためには、保存状態など価格以外にも注意しておきたいことがあります。

その他、純米酒の銘柄や味のタイプなど知っておきたいこともあります。

【純米酒の選び方】失敗しないための3視点+知っておきたい7知識 では、純米酒選びで失敗しないために必要な3つの視点、美味しい純米酒を選ぶために知っておきたい7つの知識をまとめているので、ぜひお読みください。

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